これらの写真は58式の軍服を再現したものです。1994年発行の『人民軍50年史』に鮮明な写真が掲載されています。
(写真はBộ Quốc phòng-Viện Lịch sử quân sử,50 năm Quân đội Nhân dân Việt nam,NXBQĐND,1994.より抜粋。ただし、階級と所属をともに示す結合襟章は59年からの採用)
58式の採用に伴って、帽章もそれまでの「太った星」(直径3cm)から現行の「稲穂と車輪に金星紅旗」(直径3.3cm)のデザインへと変更されました。また、階級を示す肩章と所属軍種ないし兵科を示す襟章は別々に肩と襟に着装されましたが、いわゆる「結合襟章」は59年5月に政府議定第199号として規定されました。)
58式の軍服デザインは54年頃にはすでに規格化されていましたから、大きな変化はなかったようです。しかし、この時に三軍ごとの個別デザインやそれに着装する各種徽章類の明記、さらに、地域別に区分した軍服の素材と支給回数などを決めたことは軍の統率を図る上で重要な意味を持っていたのでした。