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Archive for November 13th, 2008


 この軍服は58式のデザインをした珍しいものです(着用時期は70年代)。ハノイで軍服類の販売を営む退役軍人Điều少佐(故人)から記念に譲り受けました。襟章は少佐本人が作成したもので、兵科は工兵、階級は少佐を表す結合襟章です。写真では見えませんが、襟の内側は硬さを出すために何度も糸を縫製した痕が見られます。彼は戦後になって以前参戦したラオスに赴き、同じ部隊で戦死した人々の遺骨収集にも出向いていました。ベトナム戦争では人民軍兵士は自分の名前だけを記した紙切れを小さな薬の瓶に入れて携帯し、もしものことがあっても氏名だけは判別できるようにしていました(ドッグタグ代わりとしていました)。しかし、戦闘中に遺体を回収できない場合は仕方なく現場に埋めて、岩などがあれば目印をつけてをその場を後にしていました。Điều少佐によれば、数十年後に現地を訪問すると風景そのものが変化してしまい、なかなか目印を探し出すことは容易ではなかったと語ってくれました。

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